はじめまして。
基本的にはT君と一緒に観たドラマや映画の感想をT君と語った記録。
ほぼ語った通りに書いているので、感想はストーリーに沿っておらず飛び飛び。あらすじは全く書いていないので、その映画を観ていないと「何のこっちゃさっぱり」という大変不親切な感じ。
ただ、あらすじは分からなくても結末は薄らぼんやり見えてしまうかも……。ご注意を。
また、感想の量に物凄くムラ有り(これはT君の興奮度合いや好みによるところ)。映画は新旧・劇場鑑賞/自宅鑑賞問わず気になった物を観ています。
コマンドー
原題: Commando
制作年: 1985年
制作国: アメリカ合衆国
監督: マーク・L・レスター
出演: アーノルド・シュワルツェネッガー
アリッサ・ミラノ
T:何て言うか面白かったよ。
Y:ほうほう。
T:きっとこれはいつ観ても楽しめると思う。
Y:古さは気にならなかった?
T:確かに古いんだけど、それが問題にならない映画だよね。そもそも映像美を見せる映画ではないし、007やミッション・インポッシブルみたいなスタイリッシュなアクションでもないからね。
だからあのアナログ感や泥臭さが逆に良いのよ。武器持って乗り込んでいくだけっていうストーリーのシンプルさも良いよね。
Y:厳密に言うとそれだけじゃないけど…分かりやすいストーリーだよね。
T:この映画の何がクレイジーかって、あの女の人。
「私にも手伝わせて。」
って・・・
そんなことある??!
そこに俺は一番驚いたね。
しかも飛行機まで運転出来るというこの有能さ。
そこが俺はかなりツボだったけど。
Y:都合のいい女性だったね。
私はシュワちゃんの闘いぶりや筋肉が懐かしすぎてツボだった。
分かっちゃいたけど爆破多かったね。とりあえずドカンみたいな。あとは派手に撃ち殺しまくる。
T:そうね〜。殺すんだけど、お行儀は良いと思うよ。タランティーノより。
Y:?タランティーノ観たことない。
T:俺もそう何本も観てないけど、この映画は割と綺麗に死ぬじゃない。
例えば爆破シーンで敵が吹き飛んで死ぬ時、タランティーノだったら腕の1、2本ちぎれてそう。
ま、勝手なイメージだけど。
ああ、それと変に感傷に浸らないよね。だから見終わったあとスカッとするのかも。この映画に感動的なドラマを入れちゃうとつまらないのよ。
最後まで突っ走って行くから良い。
Y:テロリスト(?)に1人立ち向かって行くには軽めな感じだよね。これコメディ?と思わなくもないシーンもあるし。
T:全てが
“これでいいのだ”
って感じの映画。
Y:去年劇場で上映したみたいね。
T:それはさぞかし盛り上がっただろうね。ぃぃなぁ。
カンパイ!世界が恋する日本酒
原題:Kampai! For the Love of Sake
制作年:2015年
制作国:アメリカ・日本合作
監督:小西未来
出演:ジョン・ゴントナー、フィリップ・ハーパー、久慈浩介
T:思うところが沢山あった映画かな。
まず印象的だったのは、作業している姿の美しさ。ほら、手作業が多かったじゃない。混ぜたり撒いたりならしたり。
Y:動きが美しかったの?
T:儀式的に見えるって言うのかな…。あの緊張感の中で決められた作業を淡々と繰り返すというのが、何とも神聖で美しいのよ。職人の作業って、ジャンル問わず惹かれるものが多いな。
みんな情熱があって、背負うものがあってやっていること、やってきたことが知られる・認められる・評価されるというのはとても嬉しいと思うし、モチベーションが上がるよね。
Y:情熱って大切だよね。皆さん本当に日本酒を愛してた。
T:南部美人の若返りの話があったじゃない?
あれはねぇ、自分の会社に置き換えずにはいられなかった。
“新しい事に挑戦しよう”という動きに対する反発
ってあるよね。伝統や旧体制を守ろうという気持ちなのか、未知への恐怖なのか…きっとどちらもあるんだろうけれど。
あの軋轢の中で新しい試みを推し進めたというのは、彼の信念に基づく行動故だと思うし、凄く誇りを持ってやっているのが伝わってきた。
これは、当初反発していた人も勿論そうだと思う。皆んながそれぞれに信念と誇りを持ってお酒造りに携わっていた。
みんなに情熱と誇りがあり
信念に基づき行動している、行動力がある。
そしてなにより日本酒に対する深い愛も。
それがやっぱり人を動かすんだな。
やる気が出る映画!
映画のお供
ウエハース(バニラ味)
ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男
原題:Dries
制作年:2016年
制作国:ドイツ・ベルギー合作
監督:ライナー・ホルツェマー
出演:ドリス・ヴァン・ノッテン
T:ぅーーーーーーーーーん。難しいなぁ話すの。
何だか素朴な感じがして、全体的に。
あの人、どちらかというと職人のような感じだね。確かにデザイナーなんだけど…何ていうかさ、あの人自身の個性が凄く強いという感じじゃなくて、ごく自然に存在してるの。ドリスという人物が。
Y:どゆこと?
T:そうねぇ…あくまで例えだけど
ートム・ブラウンが居てブランドがある
ートム・フォードが居てデザインチームがある
のではなくて
ー“チーム ドリス・ヴァン・ノッテン”があって、その中にドリス自身が居る
って印象。
それが凄く自然で、ドリス本人もそうなんだけど、チーム全体の雰囲気も自然体で素朴…というか混じり気がないというか…。温かみがあって印象が凄く良かった。
あとは勿論デザインが良いしね。
モデルもとても良かったね。そう思わなかった?
Y:??…モデルの良し悪しはよくわからない。みんなスタイル良い。
T:変なクセのあるモデルがいなかったの。(ブランドイメージに)奇をてらってる感じがなかった。
自身が良いと思うものを追求する純粋さを感じた。きっと、雑誌にページ割いたり広告を打ってないってのもそう感じる要因の一つかもしれないけどね。
とにかく、好きなブランドです。
応援したくなる。
あと家がおしゃれ。
Y:変に肩肘張った感じがなくて良かった。
T:自分自身のこと完璧主義者って言ってじゃない、ドリスが。あと、過去のもの見ちゃうとダメな所が見えちゃうとも。なんだけど、
嫌味のない完璧主義者
だなと。押し付けがましくないし、全体的にポジティブな雰囲気に包まれているなと。
こういう映画は何本か観たけれど、コレクション前なんかは殺人的な忙しさ(徹夜したり、急な変更があったり、予期せぬトラブルに見舞われたり)で、とにかくピリピリした緊張感が漂っているんだけど、ドリスに至ってはポジティブな緊張感に包まれていて羨ましい。
いいチームだな。
ま、そんなところです。
Y:愛が溢れてる映画だね。ドリスの服が欲しくなる。細かく時間割を作ってのお出かけにちょっと引いた。
映画のお供
久々の映画館のあの空気
千年医師物語 ペルシアの彼方へ
原題:The Physician
制作年:2013年
制作国:ドイツ
監督:フィリップ・シュテルツェル
出演:トム・ペイン
ベン・キングズレー
ステラン・スカルスガルド
T:そうだね、まず…あのさ、分かる?あの中世ヨーロッパの服装とか、理髪師とかいう怪しげな職業とか。そういう世界観惹かれる。
ファンタジー感があって入りやすいのよ。ペルシアの街並みとかさ。
もう何て言うのかな、
俺あのセットだけで観られる!
ご飯も食べられる!
って感じ。
某人気週刊少年漫画雑誌の漫画じゃないけれど、主人公が初心を忘れず成長しているところが良いし、イブン・シーナもとても人格者で観ていて気持ちが良かった。
それからねぇ、これがすげぇ良い映画だなぁと思うのが、ある程度ハッピーエンドなところ。少し上手く行きすぎな所もあるけれど、良いんじゃないかな。
Y:ハッピーエンド好きだもんね。
T:ハッピーエンド好き。俺。
考えさせるエンディングも議論する余地があって好きだけどね。
まとめると、面白い世界観に浸りながら気持ち良いストーリーを観せてくれて、クローズがちゃんとしているから日曜日の夜に安心して観られる映画。
良くも悪くも心をザワつかせない。
Y:ザワつかせない…?
T:表現するのが難しいな。
変に感情的にならずに冷静に観られるってことかな。
だからって感動がないわけではないし、ファストファッションみたいに「あー観終わった」で終わってしまうものでもないよ。んー何か分かる?その感じ。
Y:…。
T:あの、イブン・シーナは素晴らしいね。
Y:あれ、まとめたから終わりじゃないの?
T:…。
Y:わかったよ。どうぞ。
T:彼はさ、弟子に追い抜かれても素直に弟子に教えを乞うことが出来る人格者。
上司にしたい人No.1。
本当に上司にしたい。
最後の方でね、イブン・シーナが今まで自分が人体について書いてきた論文について
“これはもう違う”
って自分で燃やしちゃうんだけど、あの時は本当に色々な感情が渦巻いていたと思う。
多少の悔しさもあったんじゃないかな。
このシーンでこの人の人間らしい部分が見えたし、より偉大な人だなという印象を受けた。
強く心に残っているシーンだよ。
凄く色々なことを考えてしまうんだけど、決して重い話じゃないの。サクセスストーリーだもの。
でも常に “死” が近いところにあって、ひとつひとつのシーンはとても考えさせられる。
だから何度も観たくなるね。
…あんまり細かいこと言う人にはオススメしないけど。
Y:何となく先が読めちゃう映画。
映画のお供
みたらし団子
リトル・マーメイド
原題:The Little Mermaid
制作年:1989年
制作国:アメリカ
監督:ジョン・マスカー、ロン・クレメンツ
声の出演:ジョディ・ベンソン(アリエル)
T:まずはハッピーエンドで終わって良かった。
ま、ディズニーなんでハッピーエンドだとは思っていたけど、どんな形で終わるのかなと思ってた。ほら、人魚姫って泡になって消えるから。
音楽も良かったよ。
今回エリックがアラジンで言う所のジャスミン的な立ち位置だよね。出番は少なかったけど、アリエルメインだから別に気にはならなかったかな。
Y:ジャスミン(の出番の少なさ)は気になったのに?
T:それって、男目線で観てるからかな…?
いや、俺アラジン好きだよ!頑張れ!!って思ってたし。
あと、一番共感できたのはセバスチャン。
“あ、同感”
って思うところが多かった。
ほら、セバスチャンが
「のんきだなーー」
みたいな事言うじゃない。
あれは凄く、重要だったなと思う。
Y:重要?
T:“だよね!俺の感覚間違ってないよね!?”
って確認できた。
アリエルさんぶっ飛び過ぎてて…。
人間になりたくて如何にも怪しげな魔女に力を借りに行ったり…
Y:恋は盲目なんだよ。
T:そういうもんかね。
少なくとも一目惚れだけで今の環境を全て捨てていくってのはぶっ飛んでるよ。
Y:それが恋なのさ。
T:それにしたってあの行動力には恐れ入るよ。
どう考えていたんだろうね?
Y:何を?
T:“どうやって脚を手に入れよう”とか
“どうやって地上で暮らしていこう”とか。
Y:考えてなかったんじゃない?
T:あ、やっぱ?
だとしたら凄いよね。
人間の世界へ行く事を夢見ていて叶っちゃってるんだもん。これはある意味自己啓発かもしれない。
“イメージし続けたら実現しちゃった”
ってやつ。あるじゃん。
ところでさ、 人魚の時のアリエルって生臭くないのかな?…そういうのを気にするってディズニー的によろしくないのかなと思って気にしないようにしたけど、光物が苦手な俺としては言うだけ言っておきたかった。
Y:あ〜T君うるさいもんね。ディズニーだし無臭だよ。寧ろ良い香りだよ。
T:そぉ?
あ!あと、アースラにアリエルとエリックが2人で立ち向かって行くのが良かった。どちらかが待っているんじゃなくてね。
特にエリックが海に行ったのが凄いなと。ほら、人間が海の中でって大変じゃん。不利だし。
あれ、実写だったら加山雄三だな。
映画のお供
温泉水99(ミネラルウォーター)
アラジン -T君初めてのディズニー映画-
原題:Aladdin
制作年:1992年
制作国:アメリカ
監督:ジョン・マスカー
声の出演:ロビン・ウィリアムズ(ジーニー)
Y:さて、いかがでした?初ディズニー映画。
T:あの〜安心して観れた。難しいね、話をするのが…印象に残ったシーンでいこうかな。そうねぇ……
シーンというか、一番印象的だったのは
ジャスミンの顔。
Y:好み?
T:好みとかっていうよりは、凄くこう、さぁ、女っぽい顔するよね。若いのにね。
何て言うのかな…表情が妖艶な感じ。目の演技に色気があるって言うの?悪く言えば男を誘っている感じ。
日本的な感覚とは違うのかなって思った。ほら、日本的なアプローチで行くと
“恋する可愛い女の子”
的な感じになるのよね。俺のイメージ的にね。
彼女の場合逆というか…。
Y:逆?
T:普段子供っぽいじゃない。破天荒だしワガママだし。それが恋愛のシーンになると
女性なの。
女なの。
決して “女の子” じゃないのね。とにかく大人っぽいな、と。特に表情がね。
Y:微塵も考えたことがなかったよ。
T:ジャスミンの感情的なものや人柄を推し量るには出番が少なかったかな。だから余計に他に残る印象が少ないのかも。基本恋愛ムードのシーンが多いから。あの子。
あとはね、この映画ってキャラクターについてもっともっと深掘りしたくなるの。それだけ魅力的ってことなんだけど…あの青いおじさんもそうだし、アラジンもそうだし、ジャスミンもそうだし、キャラクターが凄く魅力的だなって思った。
もっと色んな場面を見たかったなって思う。まあ、そこは尺の問題があると思うのであれだけど。展開が早すぎた気もするけど、あのテンポじゃないと間延びしちゃうかもしれないから難しいところだね。
ただ、アラジンがジャスミンと魔法の絨毯で夜の街をデートした後ソッコー捕まるじゃない?彼女を送り届けた後幸せな気分で地上に降りてすぐだよ。あれは本当に同情した。
もうちょっと幸せ気分に浸らしてやれよ…
可哀想過ぎだろ…
って。
Y:久々に見て、こんなに短かったっけ?と思ったけど子供には丁度良いかもね。
T:そうね。子供からすると「ちゃんと見たな」って感じがすると思う。
物語の骨格を大事に浮き彫りにして、無駄な物をそぎ落として、あの時間あのストーリーだったのかなって思う。
ま、そんなところ。
Y:まだ青いおじさんって言ってる…。
映画のお供
麹だけでつくったあまさけ
もう「青いおじさん」とは呼ばせない
昨日ズートピアやってましたね。
途中からT君と見始めましたが、正直ナメてました。面白かった。
そこからディズニー映画の映画の話になり、T君にどんなディズニーアニメを観たことがあるか聞いてみたところ
T:……………。
……………………プーさん。
あ、でも映画じゃなくてドラマみたいなやつ。
Y:それだけ?
T:うん。前にも同じこと聞かなかった?
忘れてた。そうだった。
ーーーあれは何度目かに訪れたディズニーシーでのこと。半分位アトラクションを楽しんだところでT君が一言
「俺やっぱあれ好き。あの青いおじさん。」
青いおじさん!?
青いおぢさん…。
青いおじさん!!
ジーニーね!
そこで初めてアラジンを観たことがない事が判明。
私自身がディズニーを見て育ち、周りの友人も男女問わず有名な物は観ていたので、同じ歳だしある程度観ているはず!って思い込みは確かにあったけど…T君のディズニーランド&シーでのはしゃぎぶりから、ほとんど観たことないなんて誰が想像できただろう。いや、誰にもできなかっただろう。
本当にプーさん以外知らないのかな〜とあれこれ聞いてみたところ、こんな感じの認識↓↓↓
アラジン
ー絨毯に乗って旅する。大体合ってるだろ。
ピノキオ
ー見たことあるよ…顔は。
トイ・ストーリー
ーおもちゃたちの反乱。
ダンボ
ー知ってるよ、何か母親が捕まるやつだろ。
…なんでそこだけ知ってるのよ。
わんわん物語
ーダルメシアンのやつでしょ?
…それは101匹わんちゃん
ヘラクレス
ーヘラクレス!?ヘラクレスぅ?
居る?そんなの。
眠れる森の美女
ー知ってるよ。りんご食べるやつでしょ。
…それ、白雪姫。
ロビンフッド
ー…森の人。
シンデレラ
ー有名じゃん。サクセスストーリーだろ。あれ、でもシンデレラってディズニーに居たっけ?…あ、シンデレラ城ってあるもんね。
美女と野獣
ーそれ大体知ってるよ。王子様が魔法で野獣になっちゃうんでしょ?で、それを信じ続ける女の子。
…どういう意味?
ポカホンタス
ーハワイ
ハワイ?!
ムーラン
ー中国の強い女の子。見たことないけど名前が強そう。
アナと雪の女王
ー姉妹喧嘩
あとは、色々なキャラクターについて
ー顔と名前は知ってるよ
ー何の人か知らないけど結構見たことあるよ
知り合いというほど知ってはいないけれど、顔見知りではちと足りない
みたいな妙な距離感と知らないと言えない変なプライド。
観たことないのに何でそんなに自信満々に答えるのか摩訶不思議…。
これはもう、観せる。
33歳で初めて観るディズニー映画ねぇ…
先ずはやっぱりアラジンから。